2023年秋冬に発売となる新型エコ・ドライブウォッチは、世界に向けてその価値を問いかけるものだ。
シチズンが文字盤に太陽電池を配置し、光エネルギーによるクォーツムーブメントの駆動を実現したのは1976年のこと。クリストロン ソーラーセルと名付けられた“世界初”の太陽電池充電式アナログウォッチは、今現在シチズンの基幹技術に数えられるエコ・ドライブの原点として知られている。その歴史を紐解くと、開発のきっかけは1973年の第一次オイルショックによる新エネルギーの模索にあったという。また、当時はクォーツスーパーコピー 時計が普及し始めてまもないころであったにも関わらず、シチズンでは電池交換の面倒さに加え、最終的に廃棄物となる電池そのものについても問題視していた。ここ数年、時計業界にもサステナブルの波が押し寄せており、各社ストラップにヴィーガンレザーを使用したり、海洋廃棄物を使用した再生素材を取り入れたりと各々の目線で対応を行っているが、シチズンはおよそ半世紀前から一貫した取り組みを続けてきたのだ。モノとして便利であることは大前提に、環境へも配慮を忘れない。まさに、永く、広く市民に愛されるべく生まれたブランドのあるべき姿だ。
話をいささか広げすぎてしまったが、今回はこれぐらいがちょうどいい。なぜなら、シチズンがこのたび新たに発表した新作エコ・ドライブウォッチは、エコ・ドライブを世界規模でスタンダードなものとするべく設計されたモデルだからだ。
シチズン メンズ カンパノラ グランドコンプリケーション CAMPANOLA CTR57-1001
Ref.CTR57-1001
◆クォーツ(Cal.6772/月差±20秒)
◆ステンレスケース
◆ケース径 縦50.0×横43.0×厚さ16.5mm
◆デュラテクト
◆漆塗り文字板
◆デュアル球面サファイアガラス(無反射コーティング)
◆ワニ革バンド
◆ミニッツリピーター機能
◆パーペチュアルカレンダー機能
◆クロノグラフ機能
◆ムーンフェイズ機能
◆24時間表示機能
◆日常生活用防水
その名は、エコ・ドライブ365(Eco-Drive 365)。ブラック、シルバーのレギュラーモデル2型と、限定モデル1型の計3型で展開される。モデル名の由来にもなっているCal.E365は、エコ・ドライブが追求してきた低消費電力、長時間駆動を強化したもので、パワーセーブ機能(発電が一定時間行われない状態になると針が止まり、節電状態となる機能)を搭載していないにも関わらず一度のフル充電で約1年365日動き続けることを売りにした新開発のムーブメントだ。ムーブメント自体の直径は27mm、厚みは3.18mmとやや小振りに設計されている。そのCal.E365を納めたSSケースは、面と曲線を組み合わせた特徴的な形状の42.5mm径。12時、6時位置に施されたエッジをなめらかに受けるオリジナルのブレスデザインもユニークで、文字盤に施されたラメの装飾とともに1970〜80年代ごろに見られたレトロフューチャーな空気を放っている。
しかし、それもそのはず。今回のシチズン エコ・ドライブ365にはデザインベースとなる1本が存在する。1973年にリリースされたシチズン初のクォーツウォッチ、シチズンクオーツの特別調整品となるシチズンクオーツE・F・Aだ。
ケースの上部、下部に3カ所ずつ山型のエッジが設けられたアイコニックなデザインを特徴としており、オリジナルの文字盤には紫金石を使用していた。紫金石とは、溶かしたガラスのなかに亜酸化銅の粉末を混ぜ込んで作った人工の砂金石のこと。今作で用いられたラメは、この紫金石に含まれる銅成分を表現したものだろう。その文字盤も光発電の搭載を受けてポリカーボネイトになるなどの変更は見られるが、見返しリング部にあしらわれた立体的なメタルインデックスなど、ディテールは忠実に再現されている。だが、エコ・ドライブ365はシチズンクオーツE・F・Aの復刻モデルとしては位置付けられていない。その誕生からちょうど半世紀。クォーツモデルからエコ・ドライブへ、その意匠を借りつつシンプルに進化を果たした姿だ。
また、限定モデル(BN1010-05E)のダイヤル上4カ所に施されたルビーには、人工のラボ・グロウンルビーを採用。ルビーのなかでも貴重とされるピジョン・ブラッドを思わせる色味と高い透明感が特徴で、ゴールドの見返しリングと合わせて本作をオリジナルにグッと近づけている。加えて、ストラップのレザーにはLWG(LEATHER WORKING GROUP)認証を受けたものを使用。LWG認証のレザー自体は以前から取り入れていたが、2023年4月からはシチズンも同団体に加盟し、積極的なサポートを行っていく。
限定モデルを含むエコ・ドライブ365の3型は、いずれも2023年秋冬の発売を予定。ブラックモデルが6万3800円(税込)、シルバーのモデルが5万8300円(税込)、限定モデルが11万円(税込)という価格設定になっている。
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【ハイブラバッグ】特集 URL 2023年03月19日(日)04時57分 編集・削除
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