すばる法律事務所 Subaru law office

東京都中央区銀座1丁目
東京弁護士会・第一東京弁護士会所属

すばる事務所通信

私たちの事務所は、
市民の味方を
モットーにしています。

11.2.25号 再出発への道

 先日、路上生活を送っていたところ、偽装結婚をあっせんするブローカーの甘い言葉に誘われて、外国人に在留資格を得させることを目的に婚姻届にサインをして提出させたホームレス人の刑事事件(国選弁護)を担当しました(普通の人には、ここまでで「それはなんだ!」と驚くかもしれませんが、よくあることなのです)。

  判決前に居住先ないし身元引受先を確保しようと活動しましたが、家族とは何年もの間、絶縁状態にあり、その他に身元を引き受けてくれそうな縁故者もいませんでした。

  それでも、依頼者には、何とか執行猶予付きの懲役刑が言い渡され、その場(法廷)で釈放されました。私は、依頼者には、更生緊急保護制度という制度を利用してもらって交通費だけ借りてもらい、依頼者と一緒にその足で都内のA区役所へ駆け込み、生活保護を申請してもらいました。

  無事に申請を受理してもらい(生活保護の申請があれば、役所としては受理して調査を開始しなければならないのですが、あの手この手で申請を諦めさせようとする役所が少なくないのが現状です)、依頼者は、一時的にA区役所から紹介された施設で生活できることになりました(この日の翌日には都内でも雪が降ったので、私としても余計にホッとしました)。

  ところが、数日後、A区役所から私に、依頼者が施設を飛び出してしまったとの連絡がありました。私も、そうなる可能性を頭に入れていなかったわけではありませんでしたが、あまりにも早くに現実化してしまったため、少なからず驚きを覚えました。

  生活保護申請にまで同行した私のささやかな骨折りも儚い結果に終わるかに思われ、その依頼者のことも考えないようにしようと気持ちを切り替えようとしていた矢先、今度は、依頼者から私に連絡が来ました。依頼者が施設を飛び出したという連絡を受けたわずか1週間後のことでした。

  依頼者によると、施設を出てきてしまったものの、結局行き詰まってしまい、今度はB区役所に相談したところ、既にA区役所で生活保護の申請を行っている以上、再度A区役所に相談に行くよう言われたとのことでした。

  再度の同行をお願いされましたが、別の予定が入っていたことや、その依頼者に対する憤慨の気持ちがすぐには収まらなかったこともあり、ご自分だけで行って頂くことにしました(もっとも、B区役所の職員の方が同行してくださったそうです)。

  最終的に、一度は飛び出してしまった施設に戻ることができ、生活保護も受給できる見込みとなったということで、この件はひとまず落着しました。

  依頼者にとっては、これから先安泰というわけではなく、厳しい道のりが続くことに変わりはないと思いますが、まずは無事再出発がきれたことを喜ぶと共に、今後は道を踏み外さず、しっかり再生の道を歩んでいくことを祈りたいと思います。(大菅)

 

お電話でのお問い合せは
フリーダイヤル 03-5159-6633
受付:平日9:00〜18:00(土日祝祭休)
すばる法律事務所

フォーム